EUのインターネットを通じた野生生物取引が絶滅危惧動物を脅かしてい
「インターネット上の野生生物取引に関する私たちの最新調査から、EUが大きな危機を抱えていることは明らかです。EU全域で毎日何千もの絶滅危惧種の野生生物が売買されており、無数の主の存続そのものを脅かしています。EUは野生生物取引を厳しく取り締まる政策を実施し、象牙製品を完全に禁止することにより、生物多様性損失の増加を食い止めるための手段を講じなくてはなりません」とIFAWのEU事務所長、レスリー・オドネルは言います。
3つの調査は、ポルトガル、オランダそして東欧において様々な期間をまたいで実施されましたが、象牙及びその他の違法な野生生物が、この地球の生物多様性に深刻な影響を与えながら、欧州内で、または国境を越えて、売買され続けているという結果は一貫していました。東欧の報告書は、生物多様性のCEEweb によってまとめられました。
IFAWが6週間にわたってオランダで実施した調査では、9つのウェブサイト上の522以上の野生生物品目を追跡しました。調査で他を圧倒したのは象牙で、オランダで追跡された全商品の73%を占めました。東欧ではポーランドが、時期を問わず平均して3,000以上の違法品を販売していました。
これは観察された他の5ヵ国の約10倍の数です。ポルトガルの調査では、ウェブサイトで象牙、ワニ皮バッグ、生きている鳥、大型のネコ科動物を含む絶滅危惧種の野生生物商品を販売していることがわかりましたが、そのほとんどが www.cml.pt. での販売でした。ある例では、大きなアンティークの象牙彫刻を60ユーロで購入した利用者がいました。
インターネットによる野生生物取引は、来るワシントン条約第15回締約国会議 (CoP15) で注目を集める議題になりそうです。世界175ヵ国から政府代表者1,500人以上が会議のために3月13日から25日までカタールのドーハに集結します。野生生物の電子商取引を規制する提案は提示されましたが、インターネットを介した違法な野生生物取引の影響を、ワシントン条約下で積極的に取り組むべき問題としてEUが認識するかどうかは、まだ不透明です。
「この国際生物多様性年においてEUには、世界でもっとも絶滅が危惧されるいくつかの種の存続に大きな効果をもたらす強大な機会が与えられています」とオドネルは続けます。「欧州議会は2010年2月10日にこの話題について決議を採択し、これらの種の保護につくす姿勢を示しました。従って、EUの立場を形成する上で意見を表明するのはもはや欧州理事会の責任です。」
野生生物の不正な国際取引の総額は、インターネットまたはそれ以外の手段を合わせて、毎年何十億ユーロにもなると推定されています。これは、違法麻薬・武器の国際取引の規模にも匹敵する闇市場です。象牙製品の需要増加に応えるために、毎年何千頭ものゾウがアフリカ及びアジアで不法に虐殺されています。