IFAW、他NGOと8000万ドル規模のクリントン・グローバル・イニシアチブ「アフリカのゾウを救うパートナーシップ」行動計画へのコミットメントを発表

Thursday, September 26, 2013
米ニューヨーク州ニューヨーク

クリントン・グローバル・イニシアチブ(CGI)の活動として8000万ドル規模の3年計画の行動へのコミットメントが今日、保護団体から発表されました。これは象牙目的の密猟によって大幅に減少しているアフリカのゾウの密猟をなくすためにNGO、政府および関心の高い市民達の力を結集するものです。コミットメントメーカーとそのパートナーは、重要なゾウの個体群を密猟から護り、象牙の密売と需要を抑制することを目指し、実力者、支援団体および資源の調整と活用に向けたグローバルな動きを触発する3本柱の新戦略を推進すべく、資金調達と円滑なパートナーシップの促進に全力を注ぎます。このコミットメントの活動資金は、米国政府、欧州諸国およびアフリカ諸国の政府、多角的機関、財団、関心の高い個人を含む多数の公的および民間資金により提供されています。コミットメントの参加国にはボツワナ、コートジボワール、ガボン、ケニア、南スーダン、マラウイ、ウガンダが含まれます。

これらの資金は、3100人のパークレンジャー増員を含め、ゾウの重要な生息地50箇所で政府が密猟の取締りを強化するために充てられます。また情報網の強化、違反に対する罰金の引き上げ、中継拠点10箇所における訓練と警察犬チームの追加を行なって、違法取引を阻止する活動も強化します。今後3年間をかけて10の消費者市場で新たな需要を抑える取り組みも行います。さらに、アフリカゾウの個体群が密猟による絶滅の危機を脱するまで商業利用の象牙の輸出入および象牙製品の国内販売をすべて中止するモラトリアムの施行を、アフリカ諸国の指導者が他の国々に呼び掛けています。

今回のコミットメントはニューヨーク・シティで開かれているクリントン・グローバル・イニシアチブ年次総会で発表されました。CGIの2013年のテーマ「結集して影響を与える」では、CGIメンバーと参加団体がコミットメントに取り組む中で、個人、パートナー団体、そして主要な資源をより効果的に活用する方法を探ります。

今日の発表はクリントン長官の国務長官時代の活動と、クリントン財団の副理事を務めるチェルシー・クリントンの活動の集大成です。チェルシー・クリントンはこの夏クリントン財団としてアフリカを訪問し保護地区の視察を行いました。また、アフリカのゾウの絶滅を阻止し、ゾウを一掃しようとする犯罪組織による暴力の蔓延の解決に向けて、急速な進展を保証するためにNGOと国家を招集しました。

パートナーシップは、すでに投じられた資金に加え、アフリカのゾウの減少を反転させるために今後3年間にわたり7000万ドルの資金援助または現物支給での援助をしてくれる新たなパートナー探しに奔走しています。

アフリカゾウはかつてないほどの速さで失われており、象牙の需要は減る気配がありません。毎年何万というゾウがアフリカ全土で不法に殺されており、2012年だけで約35,000頭が犠牲となりました。 

国の指導者と関心を持つ団体や市民を結びつけることに加え、このコミットメントは野生生物の密売が国家および世界の安全に及ぼす影響に意識を向けさせます。世界でもっとも利益を生む犯罪活動の一つとして年間70億から100億ドルを稼ぎ出す野生生物の不法取引は、麻薬、人身売買、油、偽造品に続いて、その規模は世界全体で5番目に位置付けられます。神の抵抗軍やジャンジャウィード、アルシャバブなどの悪名高い過激派グループは、テロ活動の資金源として象牙の密猟と密売を行なっています。

コミットメントメーカーには野生動物保護協会、アフリカ野生動物保護財団、コンサベーション・インターナショナル、国際動物福祉基金、世界自然保護基金が名を連ねます。

コミットメントパートナーはアフリカン・パーク・ネットワーク、動物園水族館協会、フランクフルト動物学協会、フリーランド財団、ハワード・バフェット財団、国際保護コーカス・ファンデーション(International Conservation Caucus Foundation)、ナショナル・ジオグラフィック、セーブ・ザ・エレファンツ、TRAFFIC、ワールドエイド、ワイルドライフ・ダイレクトです。

2016年まで続くこのコミットメントは、殺戮をなくす、違法取引をなくす、需要をなくす、という3つの面から問題に取り組みます。

殺戮をなくす:アフリカのゾウ生息国における「現場」の密猟対策を拡大し、違法に殺されるゾウの数を50%以下に減らします。

NGOパートナーは、アフリカの全個体数の3分の2に相当する約285,000頭のゾウが生息するアフリカの主要50保護地区とその周辺地域で法執行の拡大を目指す政府の取り組みを支援します。NGOパートナーは、これらの場所で密猟に立ち向かう5000人以上のパークレンジャーの活動を支援することを約束します。この投資により、これらの場所で違法に殺されるゾウの平均パーセンテージ(PIKE)が66パーセントから48パーセントに低下し、50地域の約半分でゾウの個体数の減少が止まる(PIKEが50パーセント未満)とパートナーは推定します。この取り組みによって、アフリカのゾウの減少を反転させるというコミットメントの最終目標の半分まで到達できることになります。

違法取引をなくす:パートナーNGOは、象牙の違法取引と闘うために政府が最優先すべき対策の特定と実行を支援します。湾港や市場での執行能力を強化するために広範囲の緊急対策を講じ、違法なネットワークに対する情報主導型の一斉取締りを増やし、象牙の在庫を守り、法改正により違法取引を早急に減らすための罰金の変更を可能にします。

このコミットメントには、アフリカのゾウが密猟による絶滅の脅威から脱するまで商業目的の象牙の輸出入および象牙製品の国内販売をすべて中止するモラトリアムの受け入れを他の国々に求める、アフリカの政府主導の呼び掛けも含まれています。政府パートナーは、すべての象牙と象牙製品の販売と購入に関する国内モラトリアムの宣言または再表明を他の生息国、中継国および消費国に求める、アフリカのゾウ生息国主導の呼び掛けを受け入れ、支援します。

パートナーは、大規模な象牙の出荷を2011年の基準レベル(象牙の押収高が史上最悪を記録した年)から50パーセント減を目指す政府を全力で支え、取締り活動の変更の推定を行います。さらにパートナーは政府と共同で、2016年までにアフリカとアジアで訓練を受けた取締官と裁判官の人数を2011年のレベルから50パーセント増やし、違法な象牙取引の発見と摘発を増やすことを目指します。

需要をなくす:主要な消費者市場において、密猟と象牙の違法取引に関する認知度の向上を目指します。これには、象牙の消費を減らし、象牙の売買がアフリカゾウに与える影響にスポットライトを当てるために、ソーシャルメディアプラットフォームを介して1000万回のアクションを起こすことも含まれます。

NGOは認知度の向上を利用し、行動の変化を駆り立てて消費の減少につなげ、また主要な消費国の政府に「草の根」の政治的圧力をかけます。パートナーは力を合わせて、この問題をより多くの人に知ってもらい、市民社会が行動を起こせる仕組みを提供することによって、消費者となり得る人々の間で象牙の需要を減らします。パートナーは個々に、また集団として、2016年までに主要な市場において象牙の購入意思を25パーセント減らすために行動を起こすことを約束します。この数字はコミットメントの継続期間を通して定期的に行われる市場調査により測定します。目標達成に向け、認知度を上げるコンテンツや材料を用意し、罰金と告発を強化し、主要な消費国で行動の変化やオンラインアクションを誘発します。成果を測るために、反復して測定可能な標準化された世論調査を重要度の高い消費国で実施します。

野生動物保護協会のプレジデント兼CEO、クリスチャン・サンパーはこう話します。「このイニシアチブに関わるすべてのNGOパートナーを代表し、野生動物保護協会とパートナー団体はゾウの殺戮をなくし、象牙の違法取引をなくし、世界中で象牙の需要をなくしてゾウの個体群を護るために、今後1年間で8000万ドルの資金提供に尽力することを、誇りを持って宣言します。我々は、すべてのパートナーの招集に協力し、長きにわたりこの危機を終結させるために尽力しているクリントン・グローバル・イニシアチブ、クリントン国務長官およびクリントン財団副理事チェルシー・クリントンに深く感謝します。我々が力を合わせれば、絶滅の危機を乗り越えてゾウを救うことができると確信しています。」アフリカ野生生物財団CEO、パトリック・バージンは言います。「アフリカで行われているゾウの密猟、世界中で行われている象牙の違法取引、そして象牙製品に対する消費者の飽くなき欲望。この3つすべてのことに取り組まなくては、アフリカのゾウの個体数激減を反転させることは到底望めません。この行動への共同コミットメントは、保護団体から世界中の国の政府まで、複数の当事者が力を合わせて活動することがこの危機の解決にとっていかに重要であるかを示しています。アフリカ野生動物財団は、この危機の認知度を高める機会を与えてくれたクリントン・グローバル・イニシアチブに感謝すると同時に、アフリカゾウにスポットライトを当ててくれたクリントン国務長官とクリントン財団副理事のチェルシー・クリントンに直接お礼を申し上げたいと思います。」

コンサベーション・インターナショナルの共同創設者で会長兼CEOのピーター・セリグマンはこう話します。「この問題を世界の舞台に引き上げてくれたクリントン・グローバル・イニシアチブに感謝し、また個人的に深く関与し続けてくれるクリントン国務長官とチェルシー・クリントン、およびNGO、財団、政府パートナーの皆さんに深く感謝します。野生生物の違法取引は世界経済と世界安全に直接関わるものです。生態系を弱体化させ、テロ集団を潤わせ、生活を脅かします。この有害な取引を終わらせることは誰にとっても利益となることです。コンサベーション・インターナショナルはこの行動へのコミットメントの一員であることを誇りに思います。」

IFAWの代表兼CEO、アゼディーン・ダウンズは言います。「国際動物福祉基金(IFAW)が開始当初からこのパートナーシップのために尽力してきたのは、これがアフリカゾウを救うために必要な大規模で戦略的な協力によるものだからです。動物福祉および保護団体、生息国と消費国、法執行とゾウの近くで暮らすコミュニティ-もし成功の望みがあるとすれば、全員が協力して共通の計画に従って取り組む必要があります。」

世界自然保護基金(WWF)代表兼CEOのカーター・ロバーツはこう言います。「この危機を解決する方法は分かっています。これまでは、密猟を阻止し、需要を抑えるための資源拡大に向けた政府、NGOそして民間セクターによる共同戦線が欠如していました。紛争ダイアモンドや絶滅危惧種の毛皮がどうなったか見てください。自分が購入することによってどのような結果がもたらされるかを知る人が増えるほど、彼らの行動は変わるのです。象牙、サイの角、トラの骨にも同じことが必要です。世界で最も貴重な動物を自分達が殺していると分かっていて、このような製品を買う人がいるでしょうか。動物の体の一部を買うということは、この瞬間にも行われている残虐な殺戮に関与していることになるのです。」象牙に対する消費者の需要、特にアジアにおける需要増加は、象牙の値段を高騰させ、ゾウの密猟をたきつけています。現代の象牙密売業者は主に高度に組織化された犯罪集団です。彼らは国際的な犯罪ネットワークとして活動し、多くは麻薬や武器の密売など他の違法行為も行い、テロリストのネットワークともつながりを持ちます。密猟者はゾウの命を脅かすだけに留まらず、ゾウやその他の野生動物を護る職務中に殺害されたパークレンジャーはこの10年間で1,000人以上に上ります。

 

クリントン・グローバル・イニシアチブについて

ビル・クリントン元大統領が2005年に創設したクリントン・グローバル・イニシアチブ(CGI)は「ビル、ヒラリーとチェルシー・クリントン財団」によるイニシアチブで、世界で最もひっ迫した諸問題に対する革新的な解決策を生み出し、実行するために、世界のリーダーを招集しています。CGI年次総会はこれまでに150人以上の国家元首、20人のノーベル賞受賞者、数百人のトップCEO、財団やNGOのリーダー、慈善家、およびメディア関係者を招集してきました。CGIの参加者はこれまでに2,300以上のコミットメントを実行し、すでに180カ国以上の4億人を超える人々の生活の向上に貢献しています。完全に資金が提供されて実行されると、これらのコミットメントの価値は735億ドルに相当します。CGIはこの他にも、アメリカ経済の回復に向けた協調的解決策に重点を置くCGIアメリカ、また大学生や大学院生を集めて地域社会や世界の差し迫った諸問題に取り組むCGI大学、そして今年はラテンアメリカの指導者を集めてラテンアメリカおよび世界の人々の生活を改善する方法を探り、利用し、強化するCGIラテンアメリカの招集も行っています。詳しくはclintonglobalinitiative.orgをご覧いただくか、Twitter@ClintonGlobalやfacebook.com/clintonglobalinitiativeでフォローしてください。

IFAW(国際動物福祉基金)について

1969年に設立されたIFAWは助けを必要とする動物を救援する活動を世界中で行っており、40カ国以上でプロジェクトを展開しながら、個々の動物を救助し、動物虐待防止キャンペーンを推進し、野生生物保護と生息地保全を提唱しています。詳しくは www.ifaw.org.をご覧いただくか、FacebookTwitterでフォローしてください。

 

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