IFAWの活動について
分類
世界の個体群
容貌と生態
容貌イシイルカの英語名は "The Dall’s porpoise" で、これは米国の動物学者ウィリアム・H・ドールの名をとって命名されました。体つきはたくましく、がっしりしており、付け根が広い三角形の背びれと、頭の近くに小さな尖った前びれがついています。頭部は比較的小さく、くちばしも小さめです。尾びれは幅広で、後方から付け根にかけて顕著なキールと呼ばれる隆起が上下にあります。
目立つ体色には2種類あります。一つはイシイルカ型(dalli-type)で、黒い体に鮮やかな白斑が腹部と脇の中央辺りまであります。もう一つはリクゼンイルカ型(truei-type)で、こちらの方が脇の白斑が大きく、前びれまで広がっています。両タイプとも背びれと尾びれ後部の縁に白あるいは薄い灰色が配色されています。成長した雄の体長は2.39メートル、雌は2.1メートルになることもあり、体重も200キロに達する場合もあります。出生時の体長は1メートルほどです。
生態
イシイルカは太平洋と隣接する北半球30度~62度の間の海に生息しています。冷たく、深い海水を好むので、夏の間は生息域の南の方にはいません。イシイルカのリクゼンイルカ型は日本の太平洋沿岸にしかおらず、毎年オホーツク海の方に移動します。イシイルカ型は生息域のそれ以外のところにいます。
イシイルカは通常、2~12頭の集団で移動し、カマイルカ(Lagenorhynchus
obliquidens)やゴンドウクジラ(Globicephala
spp)と一緒にいることもあります。
短距離のスパートではイシイルカはクジラ目の動物の中で最も速いかもしれません。速く泳ぐと特有の高い波しぶきが立ちます。回転しながらゆっくり泳ぐこともありますが、その場合はほとんど、あるいはまったく、波は立ちません。ボートの船首波や船尾波に乗ることもよくあります。イシイルカは水面におどり出るなどの軽業はあまりしません。
性的に成熟するのは雌が4歳半くらい、雄は3歳半~4歳です。約3年に一度、春か夏に子供が1頭生まれます。授乳期間はおよそ2年間です。成長すると様々な魚や頭足類(軟体動物)を食べるようになります。
北太平洋とベーリング海のイシイルカは1,185,000頭いると推定されています。
種の現状
現状イシイルカは国際自然保護連合(IUCN)の「低リスク」に、そしてワシントン条約(CITES)の付属書IIに掲載されています。
種に対する脅威
イシイルカはアジアの遠洋漁業における鮭やイカなどの流し網漁のせいで大量に捕獲されてきました。米国沿岸の網にかかってしまうものも少数います。1984~86年に記録された北太平洋西部での激減は、商業漁業において目的ではない不要な魚が漁網に大量にかかったせいかもしれません。イシイルカ狙いの漁業も存在し、日本北部で毎年行われる銛漁業では何千頭ものイシイルカが捕獲されています。
国際取引
ワシントン条約(CITES)の付属書IIによって、適切な許可証があれば取引が認可されます。
著者と出典
著者著者プロフィール
出典
CITES. 2001. Phocoenoides dalli. http://www.cites.org
IMMA. 2001. Dall’s porpoise. www.phocoena.org
IUCN. 2001. The 2000 IUCN Red List of Threatened Species—Phocoenoides dalli. http://www.redlist.org
Jefferson, T.A., S. Leatherwood and M.A. Webber. 1993. Marine Mammals of
the World. FAO Species Identification Guide. United Nations Environment
Programme. Rome.
Leatherwood, S and R.R. Reeves. 1983. The Sierra Club Handbook of Whales
and Dolphins. Sierra Club Books, San Francisco. 302pp.
Read, A. 1999. Porpoises. WorldLife Library. Voyageur Press.
72pp.












