2008年11月6日
(南アフリカ、ケープタウン) - 南アフリカは今日、1週間にわたって4回で合計119トン(108メートルトン)に及ぶ象牙競売の締めくくりとして、推定56トン(51メートルトン)の象牙を競売にかけます。これまでの競売はナミビア、ボツワナ、そしてジンバブエによって開催されました。国連の勧告に基づく「絶滅のおそれのある種の国際取引に関する条約(CITES)」通称ワシントン条約により象牙の国際取引が認められたのは約10年ぶりです。この期間中に販売される在庫象牙の合計量は、10,000頭以上のゾウの死に相当すると推定されます。
先に行われた3回の象牙競売の合計量は推定60トン(55メートルトン)です。報道によると、3カ国には合わせて700万ドルの利益がもたらされましたが、これはこれほどの量の未加工象牙がアジア市場でもたらし得る利益のほんの一部に過ぎません。
世界最大級の違法象牙市場のあることで知られる中国と日本の両国は、この象牙の取引相手国として認められています。今回の販売に対し、国際動物福祉基金 (IFAW – www.ifaw.org) の国際ゾウ保護プログラム部長で元ケニア野生生物局長のマイケル・ワミチはこう言います。「これだけ大量の象牙で市場を氾濫させるなど、最近発生しているゾウの密猟のレベルを考えると、無責任としか言いようがありません。」
1年前のCITES第14回締約国会議では、象牙の国際取引を少なくとも9年間休止することが承認されました。この取引禁止措置は在庫分の販売完了後に発効となります。
在庫象牙の大半は淘汰によるものですが、淘汰はゾウの個体数を管理する上で物議をかもしている方法です。
IFAWが2007年に実施した中国の象牙取引に関する世論調査によって、象牙管理制度に対する認知度の低さと、この枠組みに従おうという市民の意識の低さが浮き彫りにされました。報告書によると、実際に象牙の消費者であると認めた14.5パーセントのうち、75.7パーセントは象牙をより安い値段で入手するためなら管理制度に違反することも厭わないという結果が出ました。日本の国内市場がもはや制御不能な状態に陥っていることを裏付ける証拠も多々あります。
「ゾウ生息国で最前線に立つレンジャーたちの間で、密猟からゾウを護る中で命を落とす人が絶えません」とワミチは続けます。「発展途上国は急成長するアジア市場からの影響をまともに受け続けています。象牙の合法取引を許可すれば、密猟者による在庫の浄化を助長し、違法な狩猟行為を増加させるだけです。状況ははっきりしています。市場に象牙が増えることイコール、ゾウそしてレンジャーの死が増えることなのです。」
「間近に迫った象牙の国際取引のモラトリアムは、国際社会が時間とエネルギーをゾウ保護のイニシアティブに集中して注げる重大な好機です」とIFAW南アフリカ支局長のジェイソン・ベル‐
リースクは言います。「来る世代にアフリカとアジアのゾウの個体数をそのまま引き継ぐことを願うなら、慎重にならなくてはいけません。現時点でゾウの未来は明らかに私たちにゆだねられているのです。」
1989年にCITES締約国はアフリカゾウを附属書Iに掲載し、ゾウと象牙を含むゾウの派生物の国際取引を事実上、全面的に禁止しましたが、1997年の再審査の際に特定の個体群は附属書IIに格下げされ、CITESからの特別な許可を得れば取引可能となりました。今回、象牙の国際取引が許されたのは、最初の禁止以降、約20年間で2度目です。
つい最近、国際オンライン競売の場である eBay が2009年1月1日をもってウェブサイト上での象牙取引を全面的に禁止することを発表しました。この決定は、インターネット上の違法野生生物取引の範囲と規模の大きさを明らかにしたIFAWの最近の調査を受けて下されたものです。
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