2009年10月16日
(米ワシントンDC) - 国際動物福祉基金(IFAW)、ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル(HSI)及びディフェンダーズ・オブ・ワイルドライフは今日、来年の「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)」、通称ワシントン条約の締約国会議に向けて、ホッキョクグマの国際取引を停止する案を提出した米国を評価しました。会議は3月13日から25日までカタールのドーハで開催される予定です。
「2009年5月8日にサラザール内務長官は、オバマ大統領と共にホッキョクグマの保護に全力を尽くすつもりであり、この種に対するすべての脅威を取り除くためにできる限りのことをしなくてはならないと語りました」とIFAWワシントンDC事務所長のジェフ・フロッケンは言います。「この称賛すべき行動をもって、彼らはその約束を遂行しています。次のワシントン条約会議でこの種を昇格することにより、米国は商業市場のために不必要に殺される何百頭ものホッキョクグマの死を防ぐことになります。」
ホッキョクグマは現在20,000頭から25,000頭いますが、その数は減少しています。
「この提案を提出することにより、米国は再び、この崇高な種を絶滅から救う道を開くことになります。ホッキョクグマの体の部位及び製品の国際取引は、すでに気候変動が及ぼしている破壊的影響をさらに増大させています。絶滅の危機にさらされているというのに、ホッキョクグマで敷物を作っている場合ではありません」とHSIの野生生物局長、テレーサ・M・テレッキー博士は言います。
ホッキョクグマは動物を捕まえたり、繁殖したり、移動したりする上で海氷に完全に依存しています。今も続く大気汚染は海水と大気の温度上昇を招き、海氷の減少をもたらしています。夏の海氷が完全に消え去ることによりホッキョクグマは来世紀まで生き延びることはできないと結論付ける科学者もいます。
ホッキョクグマの生皮、毛皮、ツメ、頭蓋骨などの部位や剥製は狩猟の記念品になるだけでなく、国際商取引の対象となります。年間500頭以上のホッキョクグマの生皮が取引され、その大半がカナダから出国し、日本にたどり着きます。
2008年、米国はホッキョクグマを種の保存法で絶滅危惧種に指定しました。これによって、米国人が娯楽目的の狩猟で捕殺したホッキョクグマを記念品として米国に持ち帰ることがなくなりました。他国のハンターは今もそのような記念品を輸入できますが、米国はかつて飛び抜けて最大の輸入国で、記念品を求める米国人ハンターがこの大規模な商業的捕殺を駆り立てていたのです。
「地球温暖化がホッキョクグマに与える影響を直ちに断絶するのは不可能ですが、この問題を深刻にしている商業取引等その他の脅威に早急に取り組むことはできます。ワシントン条約の下でホッキョクグマの保護を厳格化することにより、私たちが地球温暖化への取り組みに必要な措置を講じる間にも、ホッキョクグマの保護拡大に乗り出すことができます」とディフェンダーズ・オブ・ワイルドライフ代表のロジャー・シュリッケイセンは言います。
この提案により、ホッキョクグマはワシントン条約の附属書II(条件付で国際商取引を許可)から附属書I(掲載の種の国際商取引を全面的に禁止)に移されます。ワシントン条約の目的は、国際取引による種の乱獲を防止することです。
附属書Iに指定されることは、商業を主目的とする国際取引の禁止に各国が同意することを意味し、国際取引が今のホッキョクグマの数の減少に拍車をかけないことを保障します。附属書Iへの掲載は、先住民の生活に最低限必要なホッキョクグマの狩りまたは利用には影響を及ぼしません。
世界的な動物福祉団体のIFAWは、本部のあるアメリカ及び16ヵ国の事務所を拠点に、動物が商業目的で搾取されることを減らし、野生生物の生息地を護り、窮地に陥った動物を助けることによって、野生動物及び家畜の福祉向上を目標に40ヵ国以上で活動しています。IFAWは現場と行政の場の両方において野生生物と家畜を保護するための活動を展開しており、動物の虐待防止に対する世間の意識向上を目指すと共に、動物と人間双方の生活をよりよいものにする動物福祉・保護政策を推進しています。詳しくは ifaw.org をご覧ください。
ヒューメイン・ソサエティ・インターナショナル(HSI)とその提携団体は、1100万人に支持される世界最大級の動物保護組織を構成しています。HSIは約20年間、キャンペーンや教育及び実践プログラムを通して、すべての動物の保護のために闘ってきました。世界中の動物を崇め、残虐行為に立ち向かうHSIをウェブ hsi.org やツイッターでご覧ください。
ディフェンダーズ・オブ・ワイルドライフは、すべての土地固有の動物と植物を自然の群集、群落の中で保護することに力を注いでいます。100万人以上の会員と運動員を抱えるディフェンダーズ・オブ・ワイルドライフは、未来の世代のために野生生物遺産を護る革新的な解決を推進しています。詳しくは defenders.org をご覧ください。
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